Ross 手術により救命しえた大動脈炎症候群を伴った大動脈弁位人工弁感染の1例

症例は60歳男性.2年前に大動脈炎症候群による大動脈弁閉鎖不全症,上行大動脈拡大に対して,大動脈弁置換術,上行大動脈置換術を受けた.以後ステロイドの内服を行いながら外来通院していたが,小脳梗塞で入院した.人工弁感染による弁輪部膿瘍と診断され,準緊急手術を施行した.手術では破壊された弁輪部を郭清・修復後,Ross手術を行い救命した.Ross手術は大動脈弁位人工弁感染に対する選択肢の一つと考えられた....

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Published in日本心臓血管外科学会雑誌 Vol. 38; no. 1; pp. 71 - 74
Main Authors 門脇, 晋, 川崎, 暁生, 鈴木, 晴郎, 渋谷, 誠, 高見, 博, 石川, 進, 阿部, 馨子, 禰屋, 和雄, 上田, 恵介
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会 2009
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ISSN0285-1474
1883-4108
DOI10.4326/jjcvs.38.71

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Summary:症例は60歳男性.2年前に大動脈炎症候群による大動脈弁閉鎖不全症,上行大動脈拡大に対して,大動脈弁置換術,上行大動脈置換術を受けた.以後ステロイドの内服を行いながら外来通院していたが,小脳梗塞で入院した.人工弁感染による弁輪部膿瘍と診断され,準緊急手術を施行した.手術では破壊された弁輪部を郭清・修復後,Ross手術を行い救命した.Ross手術は大動脈弁位人工弁感染に対する選択肢の一つと考えられた.
ISSN:0285-1474
1883-4108
DOI:10.4326/jjcvs.38.71