肝原発神経内分泌癌の1例
症例は74歳,女性.黄疸を主訴に前医を受診した.肝門部胆管癌が疑われ当科紹介となり,肝拡大右葉尾状葉切除・肝外胆管切除・門脈合併切除術を施行した.術後病理診断にてWHO分類の神経内分泌細胞癌(neuroendocrine cell carcinoma:NEC)G3と診断した.上下部消化管内視鏡検査・CT・MRI・術中所見などで他部位に病変を認めず,肝原発NECと考えられた.術後4カ月後に残肝再発をきたし,化学療法中である.神経内分泌腫瘍(neuroendocrine cell tumor:NET)は,消化管や膵などに多く,肝原発のものは非常に稀である.肝原発NECについて文献的考察を加え,報告...
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Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 75; no. 11; pp. 3135 - 3140 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床外科学会
2014
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1345-2843 1882-5133 |
DOI | 10.3919/jjsa.75.3135 |
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Summary: | 症例は74歳,女性.黄疸を主訴に前医を受診した.肝門部胆管癌が疑われ当科紹介となり,肝拡大右葉尾状葉切除・肝外胆管切除・門脈合併切除術を施行した.術後病理診断にてWHO分類の神経内分泌細胞癌(neuroendocrine cell carcinoma:NEC)G3と診断した.上下部消化管内視鏡検査・CT・MRI・術中所見などで他部位に病変を認めず,肝原発NECと考えられた.術後4カ月後に残肝再発をきたし,化学療法中である.神経内分泌腫瘍(neuroendocrine cell tumor:NET)は,消化管や膵などに多く,肝原発のものは非常に稀である.肝原発NECについて文献的考察を加え,報告する. |
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ISSN: | 1345-2843 1882-5133 |
DOI: | 10.3919/jjsa.75.3135 |