舌原発小細胞癌の1例

小細胞癌は肺に好発する悪性腫瘍であり,肺以外での発生はまれで,標準治療が確立されておらず,個々の症例で肺小細胞癌に準じて,手術,化学療法,放射線治療を組み合わせた集学的治療が行われている。今回われわれは当初顎下腺癌を疑ったが,精査により舌原発小細胞癌との診断に至った症例を経験した。肺小細胞癌に準じて集学的治療を検討したが,高齢かつ心疾患を有する症例であったため,化学療法は行わず,舌および頸部リンパ節転移に対する手術療法の後,術前に判明していた下咽頭表在癌に対する治療と合わせて放射線治療を追加した。...

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Published in頭頸部外科 Vol. 28; no. 3; pp. 355 - 359
Main Authors 北條, 裕子, 寺村, 侑, 堀切, 教平, 安原, 一夫, 佐原, 利人, 一條, 研太郎, 高野, 智誠
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会 2019
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ISSN1349-581X
1884-474X
DOI10.5106/jjshns.28.355

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Summary:小細胞癌は肺に好発する悪性腫瘍であり,肺以外での発生はまれで,標準治療が確立されておらず,個々の症例で肺小細胞癌に準じて,手術,化学療法,放射線治療を組み合わせた集学的治療が行われている。今回われわれは当初顎下腺癌を疑ったが,精査により舌原発小細胞癌との診断に至った症例を経験した。肺小細胞癌に準じて集学的治療を検討したが,高齢かつ心疾患を有する症例であったため,化学療法は行わず,舌および頸部リンパ節転移に対する手術療法の後,術前に判明していた下咽頭表在癌に対する治療と合わせて放射線治療を追加した。
ISSN:1349-581X
1884-474X
DOI:10.5106/jjshns.28.355