顎下腺移行部唾石に対する唾液腺管内視鏡手術23例の検討

われわれの施設で唾液腺管内視鏡手術を行った顎下腺移行部唾石症例23例についてその摘出方法に主眼をおいて後ろ向きに検討したところ,内視鏡的摘出例が3例(13%),バスケット鉗子をガイドに口内法で摘出した例が4例(17.4%),触診により口内法で摘出した例が15例(65.2%),顎下腺摘出例が1例(4.4%)であった。従来の触診による口内法での摘出が半数以上を占めていたことから,触診での唾石探索を容易化するための対策が必要と考えられた。その対策法として,内視鏡観察下に唾石にマイクロバーを接触させてワルトン管内にマイクロバーのみを留置することで唾石の位置を指標化した例が1例あり,ワルトン管の走行確認...

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Published in頭頸部外科 Vol. 28; no. 3; pp. 307 - 312
Main Authors 鈴木, 貴博, 東海林, 史, 野口, 直哉, 角田, 梨紗子, 太田, 伸男, 小倉, 正樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会 2019
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ISSN1349-581X
1884-474X
DOI10.5106/jjshns.28.307

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Summary:われわれの施設で唾液腺管内視鏡手術を行った顎下腺移行部唾石症例23例についてその摘出方法に主眼をおいて後ろ向きに検討したところ,内視鏡的摘出例が3例(13%),バスケット鉗子をガイドに口内法で摘出した例が4例(17.4%),触診により口内法で摘出した例が15例(65.2%),顎下腺摘出例が1例(4.4%)であった。従来の触診による口内法での摘出が半数以上を占めていたことから,触診での唾石探索を容易化するための対策が必要と考えられた。その対策法として,内視鏡観察下に唾石にマイクロバーを接触させてワルトン管内にマイクロバーのみを留置することで唾石の位置を指標化した例が1例あり,ワルトン管の走行確認や唾石の触知検出に有用と思われた。
ISSN:1349-581X
1884-474X
DOI:10.5106/jjshns.28.307