胸骨傍リンパ節のセンチネルリンパ節生検が有用であった異時性同側乳癌の1例

症例は35歳,女性.22歳時に右非浸潤性乳管癌に対して,乳房部分切除,腋窩郭清を施行された.13年後,右E領域に2cmの浸潤性乳管癌の診断で,乳房切除術を行った.リンフォシンチグラフィーでは腋窩方向にはリンパ流はなく,胸骨傍リンパ節にhot spotを認めたため,第2肋間の胸骨傍リンパ節に対してセンチネルリンパ節生検を施行したところ,転移陽性であった.胸骨傍リンパ節の郭清は,生命予後の改善にはならないが,転移の有無の確認は,術後の補助療法決定には有用であると思われた....

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 70; no. 3; pp. 673 - 676
Main Authors 菊池, 章史, 桑山, 隆志, 佐藤, 隆宣, 杉原, 健一, 河内, 洋, 中川, 剛士
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2009
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ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.70.673

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Summary:症例は35歳,女性.22歳時に右非浸潤性乳管癌に対して,乳房部分切除,腋窩郭清を施行された.13年後,右E領域に2cmの浸潤性乳管癌の診断で,乳房切除術を行った.リンフォシンチグラフィーでは腋窩方向にはリンパ流はなく,胸骨傍リンパ節にhot spotを認めたため,第2肋間の胸骨傍リンパ節に対してセンチネルリンパ節生検を施行したところ,転移陽性であった.胸骨傍リンパ節の郭清は,生命予後の改善にはならないが,転移の有無の確認は,術後の補助療法決定には有用であると思われた.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.70.673