消化器癌患者に対するがん疼痛管理に関するアンケート調査

がん診察には, 積極的ながん治療と緩和医療がある. 緩和医療におけるがん疼痛管理はがん患者のQuality of Life (QOL) に大きな影響を及ぼすものである. しかし, 多くはがん専門医や緩和ケア医ではなく一般外科医にて行われており, そのような問題点をアンケート調査にて調査した. 一般外科医計89名に合計13問のアンケートを配布し, 55名から回答を得た. その結果, オピオイド導入時は経口投与の鎮痛薬を使用する傾向があり, MSコンチン®, オキシコンチン®の割合が高かった. また理想の除痛率と実際の除痛率に相違があり, また疼痛管理の自己評価も高いものではなかった. 疼痛管理の...

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 68; no. 4; pp. 805 - 811
Main Authors 高橋, 広城, 岡田, 祐二, 竹山, 廣光, 真辺, 忠夫, 赤毛, 義実, 若杉, 健弘, 沢井, 博純, 山本, 稔, 高山, 悟, 坂本, 雅樹, 佐藤, 幹則, 廣川, 高久
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2007
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ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.68.805

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Summary:がん診察には, 積極的ながん治療と緩和医療がある. 緩和医療におけるがん疼痛管理はがん患者のQuality of Life (QOL) に大きな影響を及ぼすものである. しかし, 多くはがん専門医や緩和ケア医ではなく一般外科医にて行われており, そのような問題点をアンケート調査にて調査した. 一般外科医計89名に合計13問のアンケートを配布し, 55名から回答を得た. その結果, オピオイド導入時は経口投与の鎮痛薬を使用する傾向があり, MSコンチン®, オキシコンチン®の割合が高かった. また理想の除痛率と実際の除痛率に相違があり, また疼痛管理の自己評価も高いものではなかった. 疼痛管理の問題点として, WHO除痛ラダーに従わず行われている傾向があり, オピオイド使用法の知識を取得し, 実際に施行することが疼痛管理を改善する第一歩と考えられた.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.68.805