重症外傷診療における看護師の役割と育成

〔要旨〕当院は併設型救命救急センターおよび重症外傷センターであり, 一次から三次対応の救急を受け入れている。年間の重症外傷(Injury Severity Score≧16)は250症例前後のhigh volume centerである。重症外傷診療を行ううえで院内での初期診療は非常に重要であり,なかでも初期診療におけるdamage control resuscitationを遅滞なく行うためには,外傷診療に携わる医師だけでなく,看護師やその他のメディカルスタッフが同じ戦略と戦術を共有して診療にあたることが求められる。当院では,2010年ごろより重症外傷診療システムを構築するため,院内システムの...

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Published inJapanese Journal of Acute Care Surgery Vol. 13; pp. 1 - 7
Main Authors 工, 美恵子, 堀江, 英恵, 石井, 亘, 角, 典以子, 飯塚, 亮二, 神鳥, 研二, 仲村, 美輝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本Acute Care Surgery 学会 2023
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ISSN2436-102X
DOI10.50840/jjacs.13-29

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Summary:〔要旨〕当院は併設型救命救急センターおよび重症外傷センターであり, 一次から三次対応の救急を受け入れている。年間の重症外傷(Injury Severity Score≧16)は250症例前後のhigh volume centerである。重症外傷診療を行ううえで院内での初期診療は非常に重要であり,なかでも初期診療におけるdamage control resuscitationを遅滞なく行うためには,外傷診療に携わる医師だけでなく,看護師やその他のメディカルスタッフが同じ戦略と戦術を共有して診療にあたることが求められる。当院では,2010年ごろより重症外傷診療システムを構築するため,院内システムの整備や外傷に携わる医師の育成だけでなく看護師やメディカルスタッフの育成および教育を行ってきた。とくに看護師においては,外傷看護の実践を行ううえで実臨床だけでなくoff-the-job trainingでその役割を認識し他職種と共働することが重要であると考えられるので,当院での取り組みとその効果を報告する。
ISSN:2436-102X
DOI:10.50840/jjacs.13-29