腹腔鏡下腎生検における安全性についての検討
腹腔鏡下腎生検は, 検体採取における確実性や, 少ない合併症リスクが知られている. 「原発性アルドステロン症における腎組織障害の検討」という課題の臨床研究において, 腹腔鏡下腎生検を担当した. 片側副腎病変を伴う原発性アルドステロン症患者を対象に, 腹腔鏡下に患側副腎を摘出後, 研究プロトコールに従い, 患側副腎側の腎臓上極を3回穿刺して検体を採取した. 施行された腹腔鏡下腎生検の確実性と安全性について, 文献的考察を交えて検討した. 施行された計5例で, 十分な糸球体が採取され, 介入を伴う合併症は無かった. 穿刺予定部位の腎周囲脂肪組織の除去, 内視鏡による穿刺針の追従, 刺入角度や貫通し...
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Published in | Japanese Journal of Endourology and Robotics Vol. 36; no. 1; pp. 124 - 128 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会
2023
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Subjects | |
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ISSN | 2436-875X |
DOI | 10.11302/jserjje.36.1_124 |
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Summary: | 腹腔鏡下腎生検は, 検体採取における確実性や, 少ない合併症リスクが知られている. 「原発性アルドステロン症における腎組織障害の検討」という課題の臨床研究において, 腹腔鏡下腎生検を担当した. 片側副腎病変を伴う原発性アルドステロン症患者を対象に, 腹腔鏡下に患側副腎を摘出後, 研究プロトコールに従い, 患側副腎側の腎臓上極を3回穿刺して検体を採取した. 施行された腹腔鏡下腎生検の確実性と安全性について, 文献的考察を交えて検討した. 施行された計5例で, 十分な糸球体が採取され, 介入を伴う合併症は無かった. 穿刺予定部位の腎周囲脂肪組織の除去, 内視鏡による穿刺針の追従, 刺入角度や貫通した際の部位の想定, 鉗子による穿刺しやすい位置へ腎の移動と固定, 穿刺部の十分な圧迫止血により, 安全な腹腔鏡下腎生検を施行できた. |
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ISSN: | 2436-875X |
DOI: | 10.11302/jserjje.36.1_124 |