術前にホルモン療法を行った骨盤内aggressive angiomyxomaの2例

Aggressive angiomyxoma (AAM) 2例に対し,術前補助療法としてホルモン療法を行った.症例1は46歳,女性.膣右壁を下極とし骨盤内に達する長径10cm大の腫瘍で経会陰的針生検でAAMと診断した.術前ホルモン療法として,Gonadotropin releasing hormone agonistとTamoxifenを投与したところ長径は6.8cmに縮小した.症例2は43歳,女性.右臀部皮下から骨盤内に達する長径17.3cm大の腫瘍で,Tamoxifen単剤を投与したところ長径は14.7cm大に縮小した.2症例とも手術所見上は遺残なく切除できたが,症例2は病理組織学的に断端...

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 77; no. 7; pp. 1818 - 1826
Main Authors 岡田, 和丈, 貞廣, 荘太郎, 齋藤, 剛太, 田中, 彰, 鈴木, 俊之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2016
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Summary:Aggressive angiomyxoma (AAM) 2例に対し,術前補助療法としてホルモン療法を行った.症例1は46歳,女性.膣右壁を下極とし骨盤内に達する長径10cm大の腫瘍で経会陰的針生検でAAMと診断した.術前ホルモン療法として,Gonadotropin releasing hormone agonistとTamoxifenを投与したところ長径は6.8cmに縮小した.症例2は43歳,女性.右臀部皮下から骨盤内に達する長径17.3cm大の腫瘍で,Tamoxifen単剤を投与したところ長径は14.7cm大に縮小した.2症例とも手術所見上は遺残なく切除できたが,症例2は病理組織学的に断端陽性だった.AAMは解剖学的に切除が難しい部位に好発するため,術前ホルモン療法でサイズを縮小することは有用な治療戦略の一つになると考えられた.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.77.1818