虫垂が嵌頓した男性大腿ヘルニアの1例
症例は84歳,男性.右鼠径部の有痛性腫瘤を主訴に当院受診した.腹部CTにて内容物に腸管を伴う右大腿ヘルニアと診断したが,明らかな腸閉塞所見は認めなかった.緊急手術にてヘルニア嚢内を確認すると,異臭を伴う暗赤色腹水が充満し,虫垂が嵌頓していた.虫垂切除を施行し,大腿輪はMcVay法にて修復した. ヘルニア嚢に虫垂が嵌頓する,いわゆるde Garengeotヘルニアの報告は稀であり,イレウス症状を伴わない嵌頓ヘルニアの場合,虫垂嵌頓も考慮すべきと考えられた....
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Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 74; no. 7; pp. 1997 - 2001 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床外科学会
2013
|
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1345-2843 1882-5133 |
DOI | 10.3919/jjsa.74.1997 |
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Summary: | 症例は84歳,男性.右鼠径部の有痛性腫瘤を主訴に当院受診した.腹部CTにて内容物に腸管を伴う右大腿ヘルニアと診断したが,明らかな腸閉塞所見は認めなかった.緊急手術にてヘルニア嚢内を確認すると,異臭を伴う暗赤色腹水が充満し,虫垂が嵌頓していた.虫垂切除を施行し,大腿輪はMcVay法にて修復した. ヘルニア嚢に虫垂が嵌頓する,いわゆるde Garengeotヘルニアの報告は稀であり,イレウス症状を伴わない嵌頓ヘルニアの場合,虫垂嵌頓も考慮すべきと考えられた. |
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ISSN: | 1345-2843 1882-5133 |
DOI: | 10.3919/jjsa.74.1997 |