神経内視鏡 脳卒中外科における応用

「はじめに」脳血管障害の手術に内視鏡を用いることは, 現状では, 一般的ではない. 手術顕微鏡の導入によって手術成績は飛躍的に向上し, ことさら内視鏡を用いる必要性がほとんど認められなかったからである. ところが, 顕微鏡下の手術手技が完成されるにつれて, その限界が明らかにされた. もっと安全で完璧な手術を行うことによりさらに手術成績を改善したいという願望が生じた結果, 手術顕微鏡下ではいかに工夫してもblindとなる部位の観察・手術に対しての内視鏡応用が登場することになったのである. 1995年には, Mainz大学のPerneczky教授が第10回European Congress of...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 24; no. 3; pp. 159 - 162
Main Author 種子田, 護
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 30.05.1996
日本脳卒中の外科研究会
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ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs1987.24.3_159

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Summary:「はじめに」脳血管障害の手術に内視鏡を用いることは, 現状では, 一般的ではない. 手術顕微鏡の導入によって手術成績は飛躍的に向上し, ことさら内視鏡を用いる必要性がほとんど認められなかったからである. ところが, 顕微鏡下の手術手技が完成されるにつれて, その限界が明らかにされた. もっと安全で完璧な手術を行うことによりさらに手術成績を改善したいという願望が生じた結果, 手術顕微鏡下ではいかに工夫してもblindとなる部位の観察・手術に対しての内視鏡応用が登場することになったのである. 1995年には, Mainz大学のPerneczky教授が第10回European Congress of NeurosurgeryのSatellite Symposiumの主題としてNeuroendoscopyを取り上げ, 5月にFrankfurtで開催した. またわが国では慶應大学の戸谷教授主催の第2回日本神経内視鏡研究会が11月に東京で開催された.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs1987.24.3_159