Original Blalock-Taussig shunt 術後の鎖骨下動脈瘤を伴った成人期単心室症例に対する両側両方向性グレン手術
症例は38歳男性.右室型単心室症,肺動脈狭窄,左上大静脈遺残に対して2歳時にoriginal Blalock-Taussig shuntが施行された.38歳時に感染性心内膜炎に罹患し,精査にて硬膜動静脈瘻と径40 mmのBlalock-Taussig shunt瘤を認めた.心臓カテーテル検査と,心臓MRIにてグレン手術の適応と十分量の順行性肺血流を確認した上で,瘤切除および両側両方向性グレン手術を行った.退院時の経皮酸素飽和度は85%と良好であった.成人期のグレン手術に関する報告は少なく,手術適応,術後の低酸素血症に対し適切な評価と対策を要するため,文献的考察も含め報告する....
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Published in | 日本心臓血管外科学会雑誌 Vol. 50; no. 4; pp. 231 - 234 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会
15.07.2021
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Subjects | |
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ISSN | 0285-1474 1883-4108 |
DOI | 10.4326/jjcvs.50.231 |
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Summary: | 症例は38歳男性.右室型単心室症,肺動脈狭窄,左上大静脈遺残に対して2歳時にoriginal Blalock-Taussig shuntが施行された.38歳時に感染性心内膜炎に罹患し,精査にて硬膜動静脈瘻と径40 mmのBlalock-Taussig shunt瘤を認めた.心臓カテーテル検査と,心臓MRIにてグレン手術の適応と十分量の順行性肺血流を確認した上で,瘤切除および両側両方向性グレン手術を行った.退院時の経皮酸素飽和度は85%と良好であった.成人期のグレン手術に関する報告は少なく,手術適応,術後の低酸素血症に対し適切な評価と対策を要するため,文献的考察も含め報告する. |
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ISSN: | 0285-1474 1883-4108 |
DOI: | 10.4326/jjcvs.50.231 |