最終身長までフォローできた成長ホルモン分泌不全性低身長を合併したネフローゼ症候群の治療成績

ステロイド剤による低身長と思われた頻回再発型ネフローゼ症候群に,成長ホルモン (GH) 分泌刺激試験を施行し,4症例でGH分泌不全を認めた (表1)。  症例1は,2歳発症の女児。9歳2ヵ月時,身長118.0cm (-2.30 SD) でGH補充療法を6年施行し,最終身長は152.4cm (-1.10 SD)。  症例2は,3歳発症の男児。14歳10ヵ月時,身長144.2cm (-3.17 SD) で補充療法を3年施行し,最終身長168.6cm(-0.38 SD)。  症例3は,5歳発症の男児。15歳2ヵ月時,身長144.4cm (-3.67 SD) で補充療法を2年2ヵ月施行し,最終身長は1...

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Published in日本小児腎臓病学会雑誌 Vol. 21; no. 1; pp. 22 - 28
Main Authors 下村, 英毅, 峰, 淳史, 服部, 益治, 谷澤, 隆邦, 前, 寛, 柴野, 貴之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本小児腎臓病学会 2008
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ISSN0915-2245
1881-3933
DOI10.3165/jjpn.21.22

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Summary:ステロイド剤による低身長と思われた頻回再発型ネフローゼ症候群に,成長ホルモン (GH) 分泌刺激試験を施行し,4症例でGH分泌不全を認めた (表1)。  症例1は,2歳発症の女児。9歳2ヵ月時,身長118.0cm (-2.30 SD) でGH補充療法を6年施行し,最終身長は152.4cm (-1.10 SD)。  症例2は,3歳発症の男児。14歳10ヵ月時,身長144.2cm (-3.17 SD) で補充療法を3年施行し,最終身長168.6cm(-0.38 SD)。  症例3は,5歳発症の男児。15歳2ヵ月時,身長144.4cm (-3.67 SD) で補充療法を2年2ヵ月施行し,最終身長は170.3cm(-0.05 SD)。  症例4は,3歳発症の男児。11歳3ヵ月時,身長124.3cm (-2.83 SD) で補充療法を5年6ヵ月施行し,最終身長は163.6cm (-1.16 SD)。  GH分泌不全を呈したネフローゼ症候群にGH補充療法を行い全例が目標身長範囲内に達した。
ISSN:0915-2245
1881-3933
DOI:10.3165/jjpn.21.22