当科で経験した頰部腫瘍の2症例

頰部に発生する腫瘍は小唾液腺や副耳下腺から発生する腫瘍などがあげられるが,比較的まれな疾患である。今回われわれは発生部位,組織型の異なる2症例を経験したので報告する。症例1:30歳男性,1年前に左頰部に違和感を自覚し,最近目立つようになったために近医から紹介となった。左頰部に2.5cm大の表面平滑な腫瘤を触知した。口内法にて摘出し,多形腺腫であった。症例2:36歳女性,1か月前から左頰部に圧痛を伴った腫瘤を自覚し,9月上旬近医受診後当科初診となった。左頰部に1cm大の弾性硬腫瘤を触知し,CT,MRI上副耳下腺を示唆する部位に腫瘤性病変を認めた。本人が整容面から外切開を拒否し,口腔内摘出を試み病...

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Published in頭頸部外科 Vol. 26; no. 1; pp. 91 - 96
Main Authors 福島, 久毅, 兵, 行義, 原田, 保, 宇野, 雅子, 田所, 宏章
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会 2016
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ISSN1349-581X
1884-474X
DOI10.5106/jjshns.26.91

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Summary:頰部に発生する腫瘍は小唾液腺や副耳下腺から発生する腫瘍などがあげられるが,比較的まれな疾患である。今回われわれは発生部位,組織型の異なる2症例を経験したので報告する。症例1:30歳男性,1年前に左頰部に違和感を自覚し,最近目立つようになったために近医から紹介となった。左頰部に2.5cm大の表面平滑な腫瘤を触知した。口内法にて摘出し,多形腺腫であった。症例2:36歳女性,1か月前から左頰部に圧痛を伴った腫瘤を自覚し,9月上旬近医受診後当科初診となった。左頰部に1cm大の弾性硬腫瘤を触知し,CT,MRI上副耳下腺を示唆する部位に腫瘤性病変を認めた。本人が整容面から外切開を拒否し,口腔内摘出を試み病理結果から腺様囊胞癌であった。
ISSN:1349-581X
1884-474X
DOI:10.5106/jjshns.26.91