透視下用手圧迫にて治癒した食餌性イレウスの1例

患者は78歳,男性.1週間前からの吐き気,心窩部痛を主訴に当院消化器内科を受診した.腹部手術歴はなく,腹部CT検査にて食餌性イレウスの診断で入院となった.イレウス管を挿入し,減圧するも改善を認めなかった.イレウス管からの小腸造影検査にて閉塞起点となっている陰影欠損を認め,透視下に用手圧迫したところ,粉砕され肛門側腸管への造影剤の流出を認め,イレウスが解除された.その後,症状再燃なく軽快退院となった.食餌性イレウスに対し透視下用手圧迫にて治癒した例は,今回の検索では本邦では報告が見当たらず,若干の文献的考察を加えて報告する....

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 75; no. 8; pp. 2210 - 2213
Main Authors 宮木, 陽, 山田, 泰史, 成高, 義彦, 岡山, 幸代, 松尾, 亮太
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2014
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ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.75.2210

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Summary:患者は78歳,男性.1週間前からの吐き気,心窩部痛を主訴に当院消化器内科を受診した.腹部手術歴はなく,腹部CT検査にて食餌性イレウスの診断で入院となった.イレウス管を挿入し,減圧するも改善を認めなかった.イレウス管からの小腸造影検査にて閉塞起点となっている陰影欠損を認め,透視下に用手圧迫したところ,粉砕され肛門側腸管への造影剤の流出を認め,イレウスが解除された.その後,症状再燃なく軽快退院となった.食餌性イレウスに対し透視下用手圧迫にて治癒した例は,今回の検索では本邦では報告が見当たらず,若干の文献的考察を加えて報告する.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.75.2210