高度大動脈弁狭窄症と部分肺静脈還流異常症を合併した Turner 症候群の1治験例

症例は42歳,女性.Turner症候群に合併した高度大動脈弁狭窄症にて紹介された.経胸壁心臓超音波検査では先天性二尖弁による高度大動脈弁狭窄症と診断された.造影CTでは,部分肺静脈還流異常症を認め,左上肺静脈は無名静脈に還流していた.また,上行大動脈は径41 mmと拡張していた.手術は胸骨正中切開にてアプローチし,人工心肺を確立した.順行性心筋保護による心停止後,左上肺静脈と左心耳を吻合した.大動脈弁は一尖弁で機械弁による大動脈弁置換術を施行した.その後,上行大動脈斜切開部を縫縮するように閉鎖した.術後経過は良好であった....

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Published in日本心臓血管外科学会雑誌 Vol. 49; no. 3; pp. 102 - 105
Main Authors 鷹合, 真太郎, 加藤, 寛城, 齋藤, 直毅, 上田, 秀保, 飯野, 賢治, 木村, 圭一, 竹村, 博文
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会 15.05.2020
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Summary:症例は42歳,女性.Turner症候群に合併した高度大動脈弁狭窄症にて紹介された.経胸壁心臓超音波検査では先天性二尖弁による高度大動脈弁狭窄症と診断された.造影CTでは,部分肺静脈還流異常症を認め,左上肺静脈は無名静脈に還流していた.また,上行大動脈は径41 mmと拡張していた.手術は胸骨正中切開にてアプローチし,人工心肺を確立した.順行性心筋保護による心停止後,左上肺静脈と左心耳を吻合した.大動脈弁は一尖弁で機械弁による大動脈弁置換術を施行した.その後,上行大動脈斜切開部を縫縮するように閉鎖した.術後経過は良好であった.
ISSN:0285-1474
1883-4108
DOI:10.4326/jjcvs.49.102