急性下肢動脈閉塞症を合併した新型コロナウイルス感染症の1例

症例は新型コロナウイルス感染症の76歳男性.新型コロナウイルス感染症を発症し2~3週間後に合併した右下肢の急性動脈閉塞症にたいし,緊急血栓除去術を局所麻酔下で施行した.感染防御など未知なことが多い新型コロナウイルス感染症患者の手術に際し,手術室スタッフが電気ファン付呼吸保護具を装着し手術を遂行した.術後7日間Edoxaban 60 mg/日で抗凝固療法を行い,血栓症の再発はなかった.新型コロナウイルス感染症患者は血栓症を合併する率が高いと言われているが,詳細は不明であり,知見の集積が期待される....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本心臓血管外科学会雑誌 Vol. 50; no. 3; pp. 210 - 213
Main Authors 曽川, 正和, 森山, 徹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会 15.05.2021
Subjects
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:症例は新型コロナウイルス感染症の76歳男性.新型コロナウイルス感染症を発症し2~3週間後に合併した右下肢の急性動脈閉塞症にたいし,緊急血栓除去術を局所麻酔下で施行した.感染防御など未知なことが多い新型コロナウイルス感染症患者の手術に際し,手術室スタッフが電気ファン付呼吸保護具を装着し手術を遂行した.術後7日間Edoxaban 60 mg/日で抗凝固療法を行い,血栓症の再発はなかった.新型コロナウイルス感染症患者は血栓症を合併する率が高いと言われているが,詳細は不明であり,知見の集積が期待される.
ISSN:0285-1474
1883-4108
DOI:10.4326/jjcvs.50.210