EBV感染による伝染性単核球症に脾梗塞を合併した1症例
33歳,男性.1週間持続する発熱と咽頭痛を主訴に地域の病院を受診した.細菌性咽頭炎の診断で抗生物質を投与されたが改善せず,単純CT検査で肝脾腫,脾臓の出血性梗塞を認め,当院に転院した.Epstein-Barr virus (EBV)関連抗体であるvirus capsid antigen(VCA)-IgMが陽性,EBV DNA定量が4.7×103 copies/106 cellsと上昇していることから,伝染性単核球症に合併した脾梗塞と診断した.伝染性単核球症の発症中に,ループスアンチコアグラントが一過性に陽性となり,脾梗塞発症への関与が疑われた....
Saved in:
Published in | 日本内科学会雑誌 Vol. 107; no. 2; pp. 269 - 275 |
---|---|
Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本内科学会
10.02.2018
|
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0021-5384 1883-2083 |
DOI | 10.2169/naika.107.269 |
Cover
Summary: | 33歳,男性.1週間持続する発熱と咽頭痛を主訴に地域の病院を受診した.細菌性咽頭炎の診断で抗生物質を投与されたが改善せず,単純CT検査で肝脾腫,脾臓の出血性梗塞を認め,当院に転院した.Epstein-Barr virus (EBV)関連抗体であるvirus capsid antigen(VCA)-IgMが陽性,EBV DNA定量が4.7×103 copies/106 cellsと上昇していることから,伝染性単核球症に合併した脾梗塞と診断した.伝染性単核球症の発症中に,ループスアンチコアグラントが一過性に陽性となり,脾梗塞発症への関与が疑われた. |
---|---|
ISSN: | 0021-5384 1883-2083 |
DOI: | 10.2169/naika.107.269 |