経鼻および経眼窩アプローチにて内視鏡下に摘出し得た眼窩内囊胞の1例

眼窩内腫瘍の手術アプローチとしては経眼窩,経鼻および経頭蓋アプローチがある。今回われわれは,右霧視を主訴として来院した眼窩内囊胞を経験した。CT,MRIでは右眼窩上外側から尖端を占拠し眼窩内容物を圧排する囊胞性病変を認め,手術の方針となった。手術は経鼻および経眼窩アプローチにて行った。具体的には経鼻内視鏡下に眼窩紙様板を楕円形に切離して眼窩内へ進入し,囊胞を可及的に剥離した。次に眉毛部を切開し経眼窩的に眼窩尖端部へアプローチして囊胞を摘出し得た。眼窩内腫瘍に対する手術は,様々なアプローチ法が存在し,手術の目的や腫瘍の位置に応じて適切に選択する必要があり,考察を加えて報告する。...

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Published in頭頸部外科 Vol. 28; no. 1; pp. 51 - 54
Main Authors 岡本, 美孝, 櫻井, 大樹, 花澤, 豊行, 櫻井, 利興, 栗田, 惇也, 山崎, 一樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会 2018
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ISSN1349-581X
1884-474X
DOI10.5106/jjshns.28.51

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Summary:眼窩内腫瘍の手術アプローチとしては経眼窩,経鼻および経頭蓋アプローチがある。今回われわれは,右霧視を主訴として来院した眼窩内囊胞を経験した。CT,MRIでは右眼窩上外側から尖端を占拠し眼窩内容物を圧排する囊胞性病変を認め,手術の方針となった。手術は経鼻および経眼窩アプローチにて行った。具体的には経鼻内視鏡下に眼窩紙様板を楕円形に切離して眼窩内へ進入し,囊胞を可及的に剥離した。次に眉毛部を切開し経眼窩的に眼窩尖端部へアプローチして囊胞を摘出し得た。眼窩内腫瘍に対する手術は,様々なアプローチ法が存在し,手術の目的や腫瘍の位置に応じて適切に選択する必要があり,考察を加えて報告する。
ISSN:1349-581X
1884-474X
DOI:10.5106/jjshns.28.51