鼻中隔後端に生じたThyroid-like low-grade nasopharyngeal papillary adenocarcinoma例

Thyroid-like low grade nasopharyngeal papillary adenocarcinoma(TL-LGNPPA)は上咽頭に発生する稀な低悪性度腫瘍である。甲状腺乳頭癌の組織像に類似し,TTF-1が陽性,Thyroglobulinは陰性を示す。われわれは,鼻中隔後端に発生したTL-LGNPPA例を経験した。症例は30歳女性で,鼻中隔後端の腫瘤を偶然発見された。術前診断は外反性乳頭腫であり,摘出術を行った。術後の病理検査でTL-LGNPPAと診断した。断端は陰性であり追加治療は行わなかった。術後1年以上経過したが再発や転移は認めていない。...

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Published in頭頸部外科 Vol. 33; no. 2; pp. 257 - 261
Main Authors 神村, 盛一郎, 石谷, 祐記, 石谷, 圭佑, 戸村, 美紀, 遠藤, 亜紀, 金村, 亮, 庄野, 仁志, 近藤, 英司, 東, 貴弘, 佐藤, 豪, 北村, 嘉章
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会 2023
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Summary:Thyroid-like low grade nasopharyngeal papillary adenocarcinoma(TL-LGNPPA)は上咽頭に発生する稀な低悪性度腫瘍である。甲状腺乳頭癌の組織像に類似し,TTF-1が陽性,Thyroglobulinは陰性を示す。われわれは,鼻中隔後端に発生したTL-LGNPPA例を経験した。症例は30歳女性で,鼻中隔後端の腫瘤を偶然発見された。術前診断は外反性乳頭腫であり,摘出術を行った。術後の病理検査でTL-LGNPPAと診断した。断端は陰性であり追加治療は行わなかった。術後1年以上経過したが再発や転移は認めていない。
ISSN:1349-581X
1884-474X
DOI:10.5106/jjshns.33.257