急性胆道炎・急性膵炎ガイドラインの検証と普及

急性胆道炎ガイドラインと急性膵炎ガイドラインの国際的な認知度,活用度を検証するために文献的に検討を加えた。国際版急性胆道炎ガイドラインと英語版急性膵炎ガイドラインは,世界中の著者によってさまざまな分野の雑誌に掲載された論文に引用されていた。国際版急性胆道炎ガイドラインは,2006年のInternational Consensus Meetingを介して海外の多数のエキスパートと共同で制作されたもので,世界で初めての急性胆道炎の国際基準である。国際版急性胆道炎ガイドラインが提唱した診断基準と重症度判定基準は,多くの臨床研究で利用されるようになってきている。一方,英語版急性膵炎ガイドラインについて...

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Published in日本腹部救急医学会雑誌 Vol. 33; no. 3; pp. 551 - 556
Main Authors 三浦, 文彦, 佐野, 圭二, 天野, 穂高, 豊田, 真之, 和田, 慶太, 青柳, 賀子, 高田, 忠敬, 吉田, 雅博
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本腹部救急医学会 2013
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Summary:急性胆道炎ガイドラインと急性膵炎ガイドラインの国際的な認知度,活用度を検証するために文献的に検討を加えた。国際版急性胆道炎ガイドラインと英語版急性膵炎ガイドラインは,世界中の著者によってさまざまな分野の雑誌に掲載された論文に引用されていた。国際版急性胆道炎ガイドラインは,2006年のInternational Consensus Meetingを介して海外の多数のエキスパートと共同で制作されたもので,世界で初めての急性胆道炎の国際基準である。国際版急性胆道炎ガイドラインが提唱した診断基準と重症度判定基準は,多くの臨床研究で利用されるようになってきている。一方,英語版急性膵炎ガイドラインについては,世界中で普及しているガイドライン・診断基準・重症度判定基準がすでに存在するためか,臨床研究への利用は限定的だった。本年2月に改訂された急性胆道炎ガイドラインでは,新しい診断基準と重症度判定基準の精度がさらに向上している。また,重症度別の治療方針(flowchart)と推奨抗菌薬の改訂およびbundleの導入などにより臨床に即したものになっている。実地臨床での利用度と普及度のさらなる向上を目指して,改訂版急性胆道炎ガイドラインのモバイルアプリを開発した。
ISSN:1340-2242
1882-4781
DOI:10.11231/jaem.33.551