タモキシフェンによるnonalcoholic fatty liver disease発現頻度
肝障害は薬物治療に際して普遍的に認められる副作用の一つである.従来,脂肪肝は良性可逆性肝疾患の病態とみなされ,有害な疾病としての認識に乏しかった.非アルコール性脂肪肝変性(NAFLD)もその一つであり,今回われわれはタモキシフェン(TAM)におけるNAFLDの発現頻度をレトロスペクティブに検討した.結果29.1%と高率にNAFLDが発現していた.そのうちの68%は可逆性であったが,TAMによるNAFLD発症頻度は高く,改善しない症例もあり,医療者はそのことに関して注意しなければならない....
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Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 81; no. 4; pp. 636 - 639 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床外科学会
2020
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1345-2843 1882-5133 |
DOI | 10.3919/jjsa.81.636 |
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Summary: | 肝障害は薬物治療に際して普遍的に認められる副作用の一つである.従来,脂肪肝は良性可逆性肝疾患の病態とみなされ,有害な疾病としての認識に乏しかった.非アルコール性脂肪肝変性(NAFLD)もその一つであり,今回われわれはタモキシフェン(TAM)におけるNAFLDの発現頻度をレトロスペクティブに検討した.結果29.1%と高率にNAFLDが発現していた.そのうちの68%は可逆性であったが,TAMによるNAFLD発症頻度は高く,改善しない症例もあり,医療者はそのことに関して注意しなければならない. |
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ISSN: | 1345-2843 1882-5133 |
DOI: | 10.3919/jjsa.81.636 |