腹腔内リンパ腫を随伴した皮膚脆弱症候群の猫2例

• Published in: 獣医臨床皮膚科 Vol. 11; no. 1; pp. 5 - 8
• Main Authors: 宮岡, 友則, 福島, 広子, 倉繁, 裕美, 濤川, 健二, 寺本, 圭志, 笠原, 三朋子, 安田, 智子, 林宝, 謙治, 柴田, 久美子, 永田, 雅彦
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 日本獣医皮膚科学会 2005
• Subjects: リンパ腫; 猫; 皮膚脆弱症候群
• ISSN: 1347-6416; 1881-2236
• DOI: 10.2736/jjvd.11.5

腹腔内リンパ腫を随伴した猫皮膚脆弱症候群の2例を報告した。10歳齢, 雌の雑種猫が頸部背側の皮膚離開, 食欲減退, 羸痩を主訴に受診した。肝臓に結節を認め, 針穿刺吸引生検でリンパ腫と診断した。中年の雌の雑種猫が食欲減退を主訴に受診した。腹腔内に結節を認め, 針穿刺吸引生検でリンパ腫と診断した。その後, 肩甲領域に大きな皮膚離開が生じた。いずれの症例も皮膚病理組織学的検査で, 著しい表皮および真皮の萎縮を認め, 死の転帰をたどった。リンパ腫と皮膚脆弱性の病因的関連が推測された。