内頸動脈動脈瘤における内視鏡支援下脳動脈瘤根治術 特にDistal dural ring近傍動脈瘤における有用性

近年のminimum invasive surgeryの概念の普及と, 光学機器の進歩に伴う内視鏡映像の改善によって, 脳神経外科領域においても内視鏡下手術が行われる機会が増加している. 脳動脈瘤手術においても内視鏡を用いてより死角を少なくする手術を試みるいわゆる内視鏡支援顕微鏡手術が行われている. 脳動脈瘤手術に熟練した脳神経外科医は, 脳動脈瘤根治術において動脈瘤柄部の確認と閉塞および親動脈や重要な分枝の温存を顕微鏡下にほぼ達成してきた. しかし, 内頸動脈C2-3部に柄部を持ちdistal dural ringに近接した脳動脈瘤の根治術の際には, 動脈瘤の形状やdomeの向き, 前床突起...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 26; no. 6; pp. 413 - 420
Main Authors 嘉山, 孝正, 近藤, 礼, 黄木, 正登, 斉藤, 伸二郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 1998
日本脳卒中の外科学会
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ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs1987.26.6_413

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Summary:近年のminimum invasive surgeryの概念の普及と, 光学機器の進歩に伴う内視鏡映像の改善によって, 脳神経外科領域においても内視鏡下手術が行われる機会が増加している. 脳動脈瘤手術においても内視鏡を用いてより死角を少なくする手術を試みるいわゆる内視鏡支援顕微鏡手術が行われている. 脳動脈瘤手術に熟練した脳神経外科医は, 脳動脈瘤根治術において動脈瘤柄部の確認と閉塞および親動脈や重要な分枝の温存を顕微鏡下にほぼ達成してきた. しかし, 内頸動脈C2-3部に柄部を持ちdistal dural ringに近接した脳動脈瘤の根治術の際には, 動脈瘤の形状やdomeの向き, 前床突起との関係から, アプローチや開頭を工夫してもなお, 顕微鏡視野では柄部の全貌や内頸動脈からの分枝の確認が困難な症例を経験する.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs1987.26.6_413