放射線治療歴のない乳腺良性線維性組織球腫の1例

症例は,70代の女性で他院のCT検査にて右乳腺腫瘍を指摘.MMGで右Cにカテゴリー3の腫瘤影,USでは右Cに9.8×10.7mmのカテゴリー3の腫瘍を認めた.MRIでは境界明瞭で卵円形であり,T1強調画像で低信号・T2強調画像で不均一高信号,ダイナミック造影では早期に内部に点状の造影を認め,経過とともに全体に広がった.ABCの結果はClass IIIで,CNBにて浸潤性乳管癌と診断.術前検査では遠隔転移を認めず.手術は右乳房部分切除,センチネルリンパ節生検を行った.病理結果は,異型類上皮線維性組織球腫であった.乳腺内に発生した稀な良性線維性組織球腫を経験したので報告する....

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 78; no. 2; pp. 265 - 269
Main Authors 小林, 一泰, 小西, 祐輔, 杉森, 和加奈, 中川, 和彦, 福原, 哲治, 花岡, 俊仁
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2017
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Summary:症例は,70代の女性で他院のCT検査にて右乳腺腫瘍を指摘.MMGで右Cにカテゴリー3の腫瘤影,USでは右Cに9.8×10.7mmのカテゴリー3の腫瘍を認めた.MRIでは境界明瞭で卵円形であり,T1強調画像で低信号・T2強調画像で不均一高信号,ダイナミック造影では早期に内部に点状の造影を認め,経過とともに全体に広がった.ABCの結果はClass IIIで,CNBにて浸潤性乳管癌と診断.術前検査では遠隔転移を認めず.手術は右乳房部分切除,センチネルリンパ節生検を行った.病理結果は,異型類上皮線維性組織球腫であった.乳腺内に発生した稀な良性線維性組織球腫を経験したので報告する.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.78.265