胃大細胞型内分泌細胞癌の1例

症例は79歳,男性.萎縮性胃炎の経過観察目的に上部消化管内視鏡を施行した.体上部後壁に3型病変を認め,生検にて中分化腺癌と診断した.腹部造影CTではリンパ節転移および遠隔転移は認められなかった.胃全摘術およびリンパ節郭清を施行した.病理組織診断はLarge cell endocrine carcinoma>>tube2,pT4a(SE),ly0,v3,pN0,Stage II Bであった.免疫染色ではchromogranin Aおよびsynaptophysin陽性であった.術後経過は良好で,術後14日目に退院した.高齢であり,本人の希望もなかったため,術後補助化学療法は施行しなかった.現在まで...

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 80; no. 5; pp. 893 - 897
Main Authors 村瀬, 秀明, 朴, 成進, 林, 美貴子, 井石, 秀明, 蒲池, 健一, 小川, あゆみ
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2019
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ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.80.893

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Summary:症例は79歳,男性.萎縮性胃炎の経過観察目的に上部消化管内視鏡を施行した.体上部後壁に3型病変を認め,生検にて中分化腺癌と診断した.腹部造影CTではリンパ節転移および遠隔転移は認められなかった.胃全摘術およびリンパ節郭清を施行した.病理組織診断はLarge cell endocrine carcinoma>>tube2,pT4a(SE),ly0,v3,pN0,Stage II Bであった.免疫染色ではchromogranin Aおよびsynaptophysin陽性であった.術後経過は良好で,術後14日目に退院した.高齢であり,本人の希望もなかったため,術後補助化学療法は施行しなかった.現在まで術後1年6カ月,再発なく外来経過観察中である.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.80.893