北海道北部における脳卒中の実態調査 道北脳卒中共同研究9 年間のデータより

要旨:2002 年7 月1 日~2011 年6 月30 日に北海道・道北地域で発症した症候性脳血管障害の病型・危険因子・転帰・再発率を解析した道北脳卒中共同研究(NOHSS)の調査結果を報告する.全登録症例は2345 例で平均年齢は72.2±12.1 歳,男性1327 例(56.6%),女性1018 例(43.4%)であった.脳梗塞1549 例(66.1%),脳出血551 例(23.5%),くも膜下出血233 例(9.9%)であった.脳梗塞病型別ではラクナ梗塞590 例(38.1%),アテローム血栓性梗塞484 例(31.2%),心原性脳塞栓症412 例(26.6%)であった.病型に関わらず調...

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Published in脳卒中 Vol. 36; no. 1; pp. 23 - 28
Main Authors 和田, 始, 齊藤, 仁十, 白井, 和歌子, 相澤, 希, 徳光, 直樹, 佐古, 和廣
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中学会 2014
日本脳卒中学会
Subjects
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ISSN0912-0726
1883-1923
DOI10.3995/jstroke.36.23

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Summary:要旨:2002 年7 月1 日~2011 年6 月30 日に北海道・道北地域で発症した症候性脳血管障害の病型・危険因子・転帰・再発率を解析した道北脳卒中共同研究(NOHSS)の調査結果を報告する.全登録症例は2345 例で平均年齢は72.2±12.1 歳,男性1327 例(56.6%),女性1018 例(43.4%)であった.脳梗塞1549 例(66.1%),脳出血551 例(23.5%),くも膜下出血233 例(9.9%)であった.脳梗塞病型別ではラクナ梗塞590 例(38.1%),アテローム血栓性梗塞484 例(31.2%),心原性脳塞栓症412 例(26.6%)であった.病型に関わらず調査期間中に脳卒中を再発した症例は197 例で,脳梗塞の年間再発率は3.8%であった.9 年間のデータを3 年ごとに分け検討した結果,脳出血の減少と脳梗塞の増加を認め,特に心原性脳塞栓症が増加していた.また一次予防としての抗凝固療法も増加傾向であった.
ISSN:0912-0726
1883-1923
DOI:10.3995/jstroke.36.23