内頸動脈海綿静脈洞部巨大動脈瘤の2例 直達手術および血管内手術の反省
「はじめに」内頸動脈海綿静脈洞 (CS) 部動脈瘤も, 近年は積極的に直達手術が行われるようになった. しかし, 巨大動脈瘤の場合, 内頸動脈の血流を保ちながらのclippingが困難なために, 直達手術といっても結局親動脈の閉塞に終わることが多いし, また術後外眼筋麻痺を残しやすい. 一方, 最近の血管内手術による治療は, より少ない侵襲という点で魅力的な方法であるが, これにもいろいろと問題がある. 今回, 我々はCS部の巨大動脈瘤に対して直達手術を行った例と, 血管内手術を行った例のうち, unsuccessfulな結果となった2例を報告し, 治療法の反省とともにこれら巨大動脈瘤の治療方...
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Published in | 脳卒中の外科 Vol. 21; no. 1; pp. 57 - 62 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本脳卒中の外科学会
1993
日本脳卒中の外科研究会 |
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Summary: | 「はじめに」内頸動脈海綿静脈洞 (CS) 部動脈瘤も, 近年は積極的に直達手術が行われるようになった. しかし, 巨大動脈瘤の場合, 内頸動脈の血流を保ちながらのclippingが困難なために, 直達手術といっても結局親動脈の閉塞に終わることが多いし, また術後外眼筋麻痺を残しやすい. 一方, 最近の血管内手術による治療は, より少ない侵襲という点で魅力的な方法であるが, これにもいろいろと問題がある. 今回, 我々はCS部の巨大動脈瘤に対して直達手術を行った例と, 血管内手術を行った例のうち, unsuccessfulな結果となった2例を報告し, 治療法の反省とともにこれら巨大動脈瘤の治療方針に関して検討を加えた. 「症例」<症例1> 左外転神経麻痺で発症した73歳, 女性. 脳血管撮影で左内頸動脈CS部に径26×22 mmの巨大動脈瘤を認めた. 前交通動脈を介した対側からのcross flowは良好で, 15分間のocclusion testでも神経症状, EEG所見ともに変化を認めなかった. |
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ISSN: | 0914-5508 1880-4683 |
DOI: | 10.2335/scs1987.21.1_57 |