小腸過形成性ポリープにより発症した小児期腸重積の1例

症例は13歳,男児.受診2時間前からの急激な腹痛により,当院救急搬送となった.精査にて腸管虚血を伴った小腸の腸重積が疑われ,緊急手術が施行された.術中所見ではTreitz靱帯より約180cm肛側回腸より肛側に向かい小腸-小腸の腸重積を認めた.これを徒手整復したところ重積先進部に粘膜面に突出する4.0×3.5cmの腫瘤を認めた.術後病理検査にて腫瘤は過形成性ポリープと診断された.文献上小児の過形成性ポリープは非常に稀であり,本邦では筆者が検索しえた限りでは1例を除き報告がない.そのため文献的考察を加え報告する....

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 73; no. 4; pp. 899 - 902
Main Authors 杉山, 朋大, 中村, 誠昌, 谷口, 正展, 金井, 俊平, 長門, 優, 下松谷, 匠
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2012
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Summary:症例は13歳,男児.受診2時間前からの急激な腹痛により,当院救急搬送となった.精査にて腸管虚血を伴った小腸の腸重積が疑われ,緊急手術が施行された.術中所見ではTreitz靱帯より約180cm肛側回腸より肛側に向かい小腸-小腸の腸重積を認めた.これを徒手整復したところ重積先進部に粘膜面に突出する4.0×3.5cmの腫瘤を認めた.術後病理検査にて腫瘤は過形成性ポリープと診断された.文献上小児の過形成性ポリープは非常に稀であり,本邦では筆者が検索しえた限りでは1例を除き報告がない.そのため文献的考察を加え報告する.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.73.899