高度大動脈弁狭窄症に伴う重症心不全に対し PCPS 使用下で BAV を行った1例
経カテーテル的バルーン大動脈弁形成術(BAV)は,手術リスクの高い高度大動脈弁狭窄症(AS)患者に対し行われる治療である.処置時にはRapid pacingにより自己心拍出を減少させバルーン拡張を行うが,その際心筋虚血や致死的不整脈が起こる可能性がある.今回,ASに伴う重症心不全患者に対し経皮的心肺補助(PCPS)使用下でBAVを施行した.PCPS回路に貯血漕を設け,脱血を行うことで自己心拍出を減少させ,安全に施行し得た.今後周術期の循環不全リスクが高い患者においてBAV施行時にPCPSを使用することが有効な選択肢となり得る....
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Published in | 日本心臓血管外科学会雑誌 Vol. 45; no. 2; pp. 76 - 79 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会
2016
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Summary: | 経カテーテル的バルーン大動脈弁形成術(BAV)は,手術リスクの高い高度大動脈弁狭窄症(AS)患者に対し行われる治療である.処置時にはRapid pacingにより自己心拍出を減少させバルーン拡張を行うが,その際心筋虚血や致死的不整脈が起こる可能性がある.今回,ASに伴う重症心不全患者に対し経皮的心肺補助(PCPS)使用下でBAVを施行した.PCPS回路に貯血漕を設け,脱血を行うことで自己心拍出を減少させ,安全に施行し得た.今後周術期の循環不全リスクが高い患者においてBAV施行時にPCPSを使用することが有効な選択肢となり得る. |
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ISSN: | 0285-1474 1883-4108 |
DOI: | 10.4326/jjcvs.45.76 |