病棟薬剤師による薬学的介入の評価項目の作成 「薬学的患者ケアのためのチェックリスト」の分類を利用して

「緒言」病院薬剤師(薬剤師)の入院患者に対する患者指導や薬歴管理等の薬学的介入は, 1998年3月の診療報酬改定により入院調剤技術基本料, いわゆる"100点業務"として報酬上評価され, 現在では薬剤管理指導や病棟薬剤業務という名称で薬剤師業務の中心をなしている. 高齢化社会を迎えるなかで, 薬物治療に対する薬剤師の積極的な介入への期待はますます高まり, 厚生労働省医政局通知「医療スタッフの協働・連携によるチーム医療の推進について」(2010年4月30日発出)においてもチーム医療における薬剤師の薬物治療への参加が有益であることが明記されている. 薬剤師の病棟薬剤業務における...

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Published in医療薬学 Vol. 44; no. 8; pp. 410 - 416
Main Authors 渡辺, 享平, 中村, 敏明, 古俵, 孝明, 矢野, 良一, 田嶋, 恭典, 新谷, 智則, 塚本, 仁, 後藤, 伸之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本医療薬学会 10.08.2018
日本医療薬学会
Subjects
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ISSN1346-342X
1882-1499
DOI10.5649/jjphcs.44.410

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Summary:「緒言」病院薬剤師(薬剤師)の入院患者に対する患者指導や薬歴管理等の薬学的介入は, 1998年3月の診療報酬改定により入院調剤技術基本料, いわゆる"100点業務"として報酬上評価され, 現在では薬剤管理指導や病棟薬剤業務という名称で薬剤師業務の中心をなしている. 高齢化社会を迎えるなかで, 薬物治療に対する薬剤師の積極的な介入への期待はますます高まり, 厚生労働省医政局通知「医療スタッフの協働・連携によるチーム医療の推進について」(2010年4月30日発出)においてもチーム医療における薬剤師の薬物治療への参加が有益であることが明記されている. 薬剤師の病棟薬剤業務における薬学的介入によりもたらされるアウトカムの評価については, 薬剤師が病棟に半日常駐することで, 薬剤管理指導件数の増加と並行して薬剤関連のインシデント件数が減少した, 病棟に薬剤師を専従させることでプレアボイドの報告件数が2倍以上に増加した, 病棟薬剤業務を通じた薬学的介入により薬剤師の提案が90%以上受け入れられたなど, 複数の施設で報告されている.
ISSN:1346-342X
1882-1499
DOI:10.5649/jjphcs.44.410