Kirschner鋼線を用いた単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術
単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術(以下TANKO-LC)では1本の鉗子のみで術野を展開することは容易ではない.われわれはCuestaらが報告した術式をもとにKirschner鋼線(以下K-wire)を用いたTANKO-LCを行っている. 対象は急性胆嚢炎の兆候のない胆石症として,手術はE・Zアクセスと3本の5mmポートによるmulti-channel port法に加えて,右季肋部から刺入したK-wireで胆嚢を挙上して良好な視野を得ている. 2012年9月から2013年8月の間にK-wireを用いたTANKO-LCを10例に行い9例で手術を完遂した.1例で術中胆汁漏出を認めたが術後経過に問題はなかった...
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Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 75; no. 4; pp. 884 - 888 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床外科学会
2014
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Summary: | 単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術(以下TANKO-LC)では1本の鉗子のみで術野を展開することは容易ではない.われわれはCuestaらが報告した術式をもとにKirschner鋼線(以下K-wire)を用いたTANKO-LCを行っている. 対象は急性胆嚢炎の兆候のない胆石症として,手術はE・Zアクセスと3本の5mmポートによるmulti-channel port法に加えて,右季肋部から刺入したK-wireで胆嚢を挙上して良好な視野を得ている. 2012年9月から2013年8月の間にK-wireを用いたTANKO-LCを10例に行い9例で手術を完遂した.1例で術中胆汁漏出を認めたが術後経過に問題はなかった.われわれのこれまでのreduced port surgeryと手術時間,出血量は同等で在院日数は短かった.本術式は術者の動きを妨げずに整容性も損なわない,安全で安価な手術手技である. |
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ISSN: | 1345-2843 1882-5133 |
DOI: | 10.3919/jjsa.75.884 |