Composix meshを用いて修復した術後会陰ヘルニアの2例

術後会陰ヘルニアに対し,Bard® Composix meshを用いて治療しえた2症例を経験したので報告する. 症例(1):68歳,女性.直腸癌に対して腹腔鏡下直腸切断術を受けた.術後6週目頃より会陰部の膨隆が出現し,会陰ヘルニアと診断した.Bard® Composix meshを用いて腹腔鏡下会陰ヘルニア根治術を施行した.現在術後2年10カ月を経過したが,ヘルニアの再発は認めていない. 症例(2):67歳,女性.巨大な肛門管癌に対し腹腔鏡下直腸切断術,左広背筋遊離皮弁施行.術後5カ月頃より座位時に臀部の違和感を生じるようになり,CTを撮影したところ,子宮筋腫が骨盤底に落ち込んでおり,会陰ヘル...

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 76; no. 2; pp. 418 - 423
Main Authors 池田, 温至, 粟根, 雅章, 滝, 吉郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2015
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Summary:術後会陰ヘルニアに対し,Bard® Composix meshを用いて治療しえた2症例を経験したので報告する. 症例(1):68歳,女性.直腸癌に対して腹腔鏡下直腸切断術を受けた.術後6週目頃より会陰部の膨隆が出現し,会陰ヘルニアと診断した.Bard® Composix meshを用いて腹腔鏡下会陰ヘルニア根治術を施行した.現在術後2年10カ月を経過したが,ヘルニアの再発は認めていない. 症例(2):67歳,女性.巨大な肛門管癌に対し腹腔鏡下直腸切断術,左広背筋遊離皮弁施行.術後5カ月頃より座位時に臀部の違和感を生じるようになり,CTを撮影したところ,子宮筋腫が骨盤底に落ち込んでおり,会陰ヘルニアと診断.開腹下に子宮摘出および同メッシュにて骨盤底形成を行った.現在術後9カ月を経過したが,ヘルニアの再発は認めていない. メッシュを用いる会陰ヘルニア根治術は有用な術式と考えられた.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.76.418