在宅緩和ケアを受けた終末期がん患者の在宅診療中止の関連要因

【目的】在宅緩和ケアを受けた終末期がん患者の在宅診療中止の関連要因を明らかにする.【方法】年間看取り数20名以上の在宅療養支援診療所6施設から在宅緩和ケアを受けた終末期がん患者352名の診療録調査を行い,自宅死亡/在宅診療中止の関連要因を分析した.【結果】自宅死亡が289名(82%),在宅診療中止が63名(18%)であった.多変量解析の結果,患者や家族の看取り場所の希望が自宅以外(オッズ比〈OR〉=10[95%信頼区間2.5~41],52[12~227]),不明・明確な希望(OR=5.0[1.3~19],11[2.3~51]),家族に不安・抑うつがある(OR=4.1[1.2~14]),主介護者...

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Published inPalliative Care Research Vol. 10; no. 2; pp. 116 - 123
Main Authors 佐藤, 一樹, 橋本, 孝太郎, 内海, 純子, 出水, 明, 藤本, 肇, 森井, 正智, 長沢, 譲, 宮下, 光令, 鈴木, 雅夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本緩和医療学会 2015
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Summary:【目的】在宅緩和ケアを受けた終末期がん患者の在宅診療中止の関連要因を明らかにする.【方法】年間看取り数20名以上の在宅療養支援診療所6施設から在宅緩和ケアを受けた終末期がん患者352名の診療録調査を行い,自宅死亡/在宅診療中止の関連要因を分析した.【結果】自宅死亡が289名(82%),在宅診療中止が63名(18%)であった.多変量解析の結果,患者や家族の看取り場所の希望が自宅以外(オッズ比〈OR〉=10[95%信頼区間2.5~41],52[12~227]),不明・明確な希望(OR=5.0[1.3~19],11[2.3~51]),家族に不安・抑うつがある(OR=4.1[1.2~14]),主介護者の介護頻度が少ない(OR=6.8[2.0~23]),在宅診療中の入院歴あり(OR=12[4.0~34])が,在宅診療中止に関連した.【結論】在宅緩和ケアを受けた終末期がん患者の在宅診療中止の関連要因が明らかとなった.
ISSN:1880-5302
DOI:10.2512/jspm.10.116