Y グラフト置換術27年後に発症した人工血管十二指腸瘻の1手術例

症例は92歳女性.65歳時に腹部大動脈瘤に対して腹部大動脈人工血管置換術を施行した.術後27年経過した2015年に下血を主訴に当院搬送となり,二次性腹部大動脈腸管瘻の診断となった.初回手術は局所修復と大網充填を施行したが,発熱を認めたため初回術後15日目にCTを施行したところ中枢側吻合部に後腹膜血腫と造影剤の血管外漏出を認めたため,緊急で人工血管中枢側吻合部にステントグラフトを留置した.術後,感染の再燃や出血を認めず独歩退院後2年経過したが感染の再燃なく外来へ通院している....

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Published in日本心臓血管外科学会雑誌 Vol. 47; no. 6; pp. 298 - 302
Main Authors 神田, 桂輔, 増田, 信也, 板垣, 皓大, 畠山, 正治, 永谷, 公一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会 15.11.2018
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ISSN0285-1474
1883-4108
DOI10.4326/jjcvs.47.298

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Summary:症例は92歳女性.65歳時に腹部大動脈瘤に対して腹部大動脈人工血管置換術を施行した.術後27年経過した2015年に下血を主訴に当院搬送となり,二次性腹部大動脈腸管瘻の診断となった.初回手術は局所修復と大網充填を施行したが,発熱を認めたため初回術後15日目にCTを施行したところ中枢側吻合部に後腹膜血腫と造影剤の血管外漏出を認めたため,緊急で人工血管中枢側吻合部にステントグラフトを留置した.術後,感染の再燃や出血を認めず独歩退院後2年経過したが感染の再燃なく外来へ通院している.
ISSN:0285-1474
1883-4108
DOI:10.4326/jjcvs.47.298