YNKO1の代謝研究
[目的]AraCは急性白血病の治療薬として現在使用されているが, AraCはCytidine deaminaseの作用により不活化されAraUとなるため血漿中における半減期が短い. そこでYNKO1は経口投与剤で血漿中AraC濃度の持続性を示す薬剤として合成されたProdrugである1). YNKO1はAraCとは異なり, 抗腫瘍効果に対して投与依存性が認められず, 血漿中AraC濃度の持続性が示唆された. そこで演者らはラットにおいて持続性を確認するとともに, 持続性の機序を解明することを試みた. [実験方法](1)血漿中濃度の測定:雄性SDラットに5, 15, 50, 100mg/kgで経...
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Published in | 薬物動態 Vol. 2; no. 4; pp. 420 - 421 |
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Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本薬物動態学会
1987
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Online Access | Get full text |
ISSN | 0916-1139 |
DOI | 10.2133/dmpk.2.420 |
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Summary: | [目的]AraCは急性白血病の治療薬として現在使用されているが, AraCはCytidine deaminaseの作用により不活化されAraUとなるため血漿中における半減期が短い. そこでYNKO1は経口投与剤で血漿中AraC濃度の持続性を示す薬剤として合成されたProdrugである1). YNKO1はAraCとは異なり, 抗腫瘍効果に対して投与依存性が認められず, 血漿中AraC濃度の持続性が示唆された. そこで演者らはラットにおいて持続性を確認するとともに, 持続性の機序を解明することを試みた. [実験方法](1)血漿中濃度の測定:雄性SDラットに5, 15, 50, 100mg/kgで経口投与後の血漿中YNKO1はRIA又はHPLC法, AraC, AraUはRIA法2)で, C-C3PCAはHPLC-UV法にて測定をした. (2)血球移行性:[14C]-YNKO1を用いてヒト血液中でのin vitro実験及びラットに経口投与後得られた血液をLymphoprep(R)で, 赤血球, 白血球, 血漿に分離し, その放射活性を測定した. (3)肝臓中代謝物:[3H]-YNKO1投与後肝臓摘出, homogenize, C2H5OH除蛋白後, 上清をRID-HPLCにより分析した. |
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ISSN: | 0916-1139 |
DOI: | 10.2133/dmpk.2.420 |