歯科矯正治療後に顎機能の改善が得られた下顎骨骨折症例

われわれは, 交通事故により両側下顎突起部と下顎骨体正中部を骨折し整復固定された24歳の女性患者に歯科矯正治療を行い, 同時にコンピュータ・アキシオグラフ (CADIAX(R)) による顎機能評価を行った。 当科初診時, 患者は形成外科における手術後の固定プレートの変形と下顎枝の短縮により, 前歯部開咬となっていた。約20か月の動的矯正治療により, 歯の再拝列, 前歯部歯軸の改善, 前歯部被蓋および咬合の回復が行われた。しかし, 顎機能分析にて顎運動の改善を確認するのに, 動的矯正治療後2年以上を要した。...

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Published in日本顎関節学会雑誌 Vol. 13; no. 3; pp. 364 - 368
Main Authors 酒徳, 明彦, 岸本, 雅吉, 伊藤, 正明, 岡藤, 範正, 栗原, 三郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本顎関節学会 2001
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Summary:われわれは, 交通事故により両側下顎突起部と下顎骨体正中部を骨折し整復固定された24歳の女性患者に歯科矯正治療を行い, 同時にコンピュータ・アキシオグラフ (CADIAX(R)) による顎機能評価を行った。 当科初診時, 患者は形成外科における手術後の固定プレートの変形と下顎枝の短縮により, 前歯部開咬となっていた。約20か月の動的矯正治療により, 歯の再拝列, 前歯部歯軸の改善, 前歯部被蓋および咬合の回復が行われた。しかし, 顎機能分析にて顎運動の改善を確認するのに, 動的矯正治療後2年以上を要した。
ISSN:0915-3004
1884-4308
DOI:10.11246/gakukansetsu1989.13.364