腹腔鏡下結腸全摘術を行った早期癌を伴うserrated polyposis syndromeの1例
早期結腸癌を伴ったserrated polyposis syndromeに対して腹腔鏡下結腸全摘術を施行した1例を報告する.症例は66歳の女性で,多発大腸ポリープに対する内視鏡治療目的に紹介となる.3年間で合計5回の内視鏡治療を行い,14病変を切除した.9病変は10mm以上(最大30mm)で,右側大腸のsessile serrated adenoma/polypであった.2病変に癌を認め,横行結腸の粘膜内癌(15mm,IIa)と上行結腸の粘膜下層高度浸潤癌(15mm,IIa)であった.腹腔鏡下結腸全摘術を施行した.病理では計272個のhyperplastic polypからsessile se...
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Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 79; no. 6; pp. 1270 - 1274 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床外科学会
2018
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Subjects | |
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ISSN | 1345-2843 1882-5133 |
DOI | 10.3919/jjsa.79.1270 |
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Summary: | 早期結腸癌を伴ったserrated polyposis syndromeに対して腹腔鏡下結腸全摘術を施行した1例を報告する.症例は66歳の女性で,多発大腸ポリープに対する内視鏡治療目的に紹介となる.3年間で合計5回の内視鏡治療を行い,14病変を切除した.9病変は10mm以上(最大30mm)で,右側大腸のsessile serrated adenoma/polypであった.2病変に癌を認め,横行結腸の粘膜内癌(15mm,IIa)と上行結腸の粘膜下層高度浸潤癌(15mm,IIa)であった.腹腔鏡下結腸全摘術を施行した.病理では計272個のhyperplastic polypからsessile serrated adenoma/polypの混在を認めた.Serrated polyposis syndromeに発生した癌に対しては,腹腔鏡下結腸全摘は選択肢の一つと考えられる. |
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ISSN: | 1345-2843 1882-5133 |
DOI: | 10.3919/jjsa.79.1270 |