気動式骨手術器械で摘出し得た直腸内異物の1例

瓶類は本邦で最も頻度の高い経肛門的直腸内異物である。今回われわれは,気動式骨手術器械(サージエアトームII)を用いて,経肛門的に安全に摘出し得た直腸内異物を経験したので報告する。症例は51歳男性。自慰行為中,ヨーグルトのガラス瓶を肛門に挿入した。自力で摘出できず,当院救急外来受診した。直腸診で肛門縁より5cmに瓶底を触知した。腰椎麻酔で肛門括約筋を弛緩させ,用手および筋鈎でガラス瓶摘出を試みたが,摘出困難であった。気動式骨手術器械で瓶底に直径5mm大の穴を作製し,直角鉗子を掛けて摘出した。瓶の最大直径は8cm,長さ9cmであった。術後合併症は認めなかった。今回用いた方法は,経肛門的直腸異物摘出...

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Published in日本腹部救急医学会雑誌 Vol. 33; no. 1; pp. 95 - 98
Main Authors 鈴東, 昌也, 東本, 昌之, 東, 泰志, 竹林, 勇二, 小倉, 修
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本腹部救急医学会 2013
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Summary:瓶類は本邦で最も頻度の高い経肛門的直腸内異物である。今回われわれは,気動式骨手術器械(サージエアトームII)を用いて,経肛門的に安全に摘出し得た直腸内異物を経験したので報告する。症例は51歳男性。自慰行為中,ヨーグルトのガラス瓶を肛門に挿入した。自力で摘出できず,当院救急外来受診した。直腸診で肛門縁より5cmに瓶底を触知した。腰椎麻酔で肛門括約筋を弛緩させ,用手および筋鈎でガラス瓶摘出を試みたが,摘出困難であった。気動式骨手術器械で瓶底に直径5mm大の穴を作製し,直角鉗子を掛けて摘出した。瓶の最大直径は8cm,長さ9cmであった。術後合併症は認めなかった。今回用いた方法は,経肛門的直腸異物摘出法の一つとして有効であり,今後同様の症例に対して,有用な方法であると考えられた。
ISSN:1340-2242
1882-4781
DOI:10.11231/jaem.33.95