超音波ガイド下神経ブロックの進歩─胸壁ブロック

超音波ガイド下神経ブロックの進歩において,胸壁の末梢神経ブロックは比較的新しい神経ブロック手技である.PECS(pectoral nerves)ブロックや前鋸筋膜面ブロックをはじめとする胸壁の末梢神経ブロックは,筋膜間の神経血管面に局所麻酔薬を投与するコンパートメントブロックである.内側・外側胸筋神経のほか,肋間神経外側皮枝や前皮枝などの遮断により,前胸部や側胸部の鎮痛効果が得られる.また,これらの神経ブロック手技は,合併症リスクが低いと考えられており,硬膜外麻酔や胸部傍脊椎ブロックの代替法として普及しつつある.臨床研究や臨床経験の報告が増えており,有効性を示すエビデンスの蓄積が期待される....

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Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 38; no. 1; pp. 110 - 113
Main Authors 竹内, 護, 平, 幸輝, 堀田, 訓久
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床麻酔学会 15.01.2018
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ISSN0285-4945
1349-9149
DOI10.2199/jjsca.38.110

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Summary:超音波ガイド下神経ブロックの進歩において,胸壁の末梢神経ブロックは比較的新しい神経ブロック手技である.PECS(pectoral nerves)ブロックや前鋸筋膜面ブロックをはじめとする胸壁の末梢神経ブロックは,筋膜間の神経血管面に局所麻酔薬を投与するコンパートメントブロックである.内側・外側胸筋神経のほか,肋間神経外側皮枝や前皮枝などの遮断により,前胸部や側胸部の鎮痛効果が得られる.また,これらの神経ブロック手技は,合併症リスクが低いと考えられており,硬膜外麻酔や胸部傍脊椎ブロックの代替法として普及しつつある.臨床研究や臨床経験の報告が増えており,有効性を示すエビデンスの蓄積が期待される.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.38.110