外部委託職員と共働して行う環境衛生

環境衛生は医療関連感染を制御するための方策の一つである.現在,多くの施設で清掃等環境衛生に係る業務を事業者に委託しており,病院職員のみならず委託職員も医療関連感染制御において非常に重要な役割を担っている.環境衛生を委託職員に任せきりにするのではなく,感染管理担当者が積極的に関与していかなければ環境衛生の質の向上は期待できない.当施設においては,環境衛生に取組むための体制を構築し,病院職員と委託職員とが共働してチーム活動を行っている.その結果,委託職員の目的意識および当施設の環境衛生の質は向上した.現在までに,薬剤耐性菌,インフルエンザ,Clostridioides difficile感染症によ...

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Published in日本環境感染学会誌 Vol. 36; no. 4; pp. 190 - 195
Main Author 目崎, 恵
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本環境感染学会 23.07.2021
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Summary:環境衛生は医療関連感染を制御するための方策の一つである.現在,多くの施設で清掃等環境衛生に係る業務を事業者に委託しており,病院職員のみならず委託職員も医療関連感染制御において非常に重要な役割を担っている.環境衛生を委託職員に任せきりにするのではなく,感染管理担当者が積極的に関与していかなければ環境衛生の質の向上は期待できない.当施設においては,環境衛生に取組むための体制を構築し,病院職員と委託職員とが共働してチーム活動を行っている.その結果,委託職員の目的意識および当施設の環境衛生の質は向上した.現在までに,薬剤耐性菌,インフルエンザ,Clostridioides difficile感染症によるアウトブレイクの発生はない.体制の構築とチーム活動が奏功したと示唆される.
ISSN:1882-532X
1883-2407
DOI:10.4058/jsei.36.190