インフルエンザ流行期と重複した麻疹アウトブレイクを経験して

インフルエンザ流行期と重複した麻疹アウトブレイクを経験した.繁忙期であり,救急外来での接触者が多数となったが,可能な限り全ての接触者に対し緊急ワクチン接種などの発症予防措置を行った.2名の二次感染者を生じたが,いずれも修飾麻疹となったため,三次感染者は確認されることなく終息させることができた.新たな接触者の発生を避ける方策として,問診による二段階トリアージと空間隔離対応が有効であった.アウトブレイク対応の態勢構築や発症予防措置に関して得られた教訓も加えて報告する....

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Published in日本環境感染学会誌 Vol. 36; no. 5; pp. 264 - 269
Main Authors 大植, 由紀子, 加納, 原
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本環境感染学会 25.09.2021
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Summary:インフルエンザ流行期と重複した麻疹アウトブレイクを経験した.繁忙期であり,救急外来での接触者が多数となったが,可能な限り全ての接触者に対し緊急ワクチン接種などの発症予防措置を行った.2名の二次感染者を生じたが,いずれも修飾麻疹となったため,三次感染者は確認されることなく終息させることができた.新たな接触者の発生を避ける方策として,問診による二段階トリアージと空間隔離対応が有効であった.アウトブレイク対応の態勢構築や発症予防措置に関して得られた教訓も加えて報告する.
ISSN:1882-532X
1883-2407
DOI:10.4058/jsei.36.264