顎関節症に対する上関節腔パンピング洗浄システムの考案と臨床応用

われわれは, 単一穿刺で上関節腔の洗浄を行う, 上関節腔パンピング洗浄システムを考案し, 臨床応用を行った。 対象は顎関節に痺痛を有するクローズドロック症例のうち, 本法を施行した32例 (32関節) とした。対照として, 上関節腔洗浄療法を行った23例 (23関節) と比較した。 本法の術式は, 連結した三方活栓に, 生理食塩水からのラインと2本のシリンジを装着した装置を用い, 一方のシリンジから生食を注入し, 加圧したまま三方活栓の操作を行い, 他のシリンジから洗浄液を回収した。 効果判定は, 当科の治療成績判定基準に従い5段階に分類し評価した。本法の奏効率は84.4%で, 上関節腔洗浄療...

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Published inJournal of the Japanese Society for the Temporomandibular Joint Vol. 13; no. 1; pp. 51 - 57
Main Authors 大平, 明範, 関山, 三郎, 村田, 尚子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本顎関節学会 2001
The Japanese Society for Temporomandibular Joint
Subjects
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ISSN0915-3004
1884-4308
DOI10.11246/gakukansetsu1989.13.51

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Summary:われわれは, 単一穿刺で上関節腔の洗浄を行う, 上関節腔パンピング洗浄システムを考案し, 臨床応用を行った。 対象は顎関節に痺痛を有するクローズドロック症例のうち, 本法を施行した32例 (32関節) とした。対照として, 上関節腔洗浄療法を行った23例 (23関節) と比較した。 本法の術式は, 連結した三方活栓に, 生理食塩水からのラインと2本のシリンジを装着した装置を用い, 一方のシリンジから生食を注入し, 加圧したまま三方活栓の操作を行い, 他のシリンジから洗浄液を回収した。 効果判定は, 当科の治療成績判定基準に従い5段階に分類し評価した。本法の奏効率は84.4%で, 上関節腔洗浄療法については, 82.6%であった。
ISSN:0915-3004
1884-4308
DOI:10.11246/gakukansetsu1989.13.51