女性頭痛患者に対するアロマテラピーの有効性に関する研究

女性頭痛患者に対するアロマテラピーの臨床的効果について,オープンラベル・クロスオーバー法を行った.対象は片頭痛患者24例で2例は緊張型頭痛を伴っていた.平均年齢は38.3±12.9歳であった.アロマテラピーに用いる精油は,ラベンダーかゼラニウムを自由選択させた.結果,アロマテラピーは月平均頭痛回数を減少させる傾向を示し,急性期頭痛治療薬の使用率を4.4%減少させ,仕事・家事に影響を与えた人数が減少した.月経関連期間における頭痛も日数・回数・程度ともに軽減傾向を示し,睡眠では入眠時間を約5分間短縮するなど不眠スコアの軽減もみられた.アロマテラピーは頭痛の非薬物療法として有効である可能性が示唆され...

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Published in日本頭痛学会誌 Vol. 49; no. 1; pp. 215 - 222
Main Authors 林, 紗織, 田所, 功, 武本, 麻美, 野村, 恵美, 山下, 徹, 上野, 節子, 菱川, 望, 涌谷, 陽介, 高尾, 芳樹, 森原, 隆太, 松本, 菜見子, 佐々木, 諒
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本頭痛学会 2022
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ISSN1345-6547
2436-1577
DOI10.50860/jjho.49.1_215

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Summary:女性頭痛患者に対するアロマテラピーの臨床的効果について,オープンラベル・クロスオーバー法を行った.対象は片頭痛患者24例で2例は緊張型頭痛を伴っていた.平均年齢は38.3±12.9歳であった.アロマテラピーに用いる精油は,ラベンダーかゼラニウムを自由選択させた.結果,アロマテラピーは月平均頭痛回数を減少させる傾向を示し,急性期頭痛治療薬の使用率を4.4%減少させ,仕事・家事に影響を与えた人数が減少した.月経関連期間における頭痛も日数・回数・程度ともに軽減傾向を示し,睡眠では入眠時間を約5分間短縮するなど不眠スコアの軽減もみられた.アロマテラピーは頭痛の非薬物療法として有効である可能性が示唆された.
ISSN:1345-6547
2436-1577
DOI:10.50860/jjho.49.1_215