外来がん化学療法における病薬連携の有用性と課題:患者アンケート調査からの考察

「緒言」近年, がん化学療法は外来で実施されることが一般的となってきたが, 様々な治療レジメンの登場により服薬管理や副作用への対処は複雑かつ多様になりつつある. がん対策推進基本計画(第3期)(https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000196975.pdf, 2024年9月20日)では, 外来がん化学療法をより安全に提供するために, 職種横断的に患者をサポートする体制を整備することが求められている. なかでも, 病院薬剤師と保険薬局薬剤師間で双方向性に情報共有を行う, いわゆる病薬連携は, 外来通...

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Published in医療薬学 Vol. 51; no. 5; pp. 279 - 289
Main Authors 朝賀, 純一, 後藤, 慎平, 二瓶, 哲, 工藤, 賢三, 齋藤, 一樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本医療薬学会 10.05.2025
日本医療薬学会
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Summary:「緒言」近年, がん化学療法は外来で実施されることが一般的となってきたが, 様々な治療レジメンの登場により服薬管理や副作用への対処は複雑かつ多様になりつつある. がん対策推進基本計画(第3期)(https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000196975.pdf, 2024年9月20日)では, 外来がん化学療法をより安全に提供するために, 職種横断的に患者をサポートする体制を整備することが求められている. なかでも, 病院薬剤師と保険薬局薬剤師間で双方向性に情報共有を行う, いわゆる病薬連携は, 外来通院・入院・在宅のどの場面でも継続した薬学的管理を行ううえで重要な役割を担っている. しかし, これまで保険薬局では, 検査値やレジメン等の情報がなく, 処方箋の内容や患者から聴取された情報のみで薬学的ケアを提供せざるを得ない状況であった.
ISSN:1346-342X
1882-1499
DOI:10.5649/jjphcs.51.279