D-ペニシラミンによる重症筋無力症 症例報告と本邦報告例の文献的考察

D-ペニシラミンで治療中の55才女性, 慢性関節リウマチ患者に典型的な重症筋無力症が出現した. 抗アセチルコリンリセプター抗体は陽性であり, single-fiber EMGも著明な異常を示した. 症状はD-ペニシラミン中止後徐々に軽快した. 本邦では同様の症例がすでに7例報告されており, 諸外国の症例と比較して女性が多数を占めることは同じであるが, わが国では年令層が若く, 少ない量のD-ペニシラミンで発症しているように思われた. またこれらの症例の臨床症状・経過は一般的に考えられているより多様であることが示唆された....

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Published in医療 Vol. 38; no. 9; pp. 916 - 919
Main Authors 井本, 敬二, 小西, 哲郎, 西谷, 裕
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 国立医療学会 1984
医療同好会
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Summary:D-ペニシラミンで治療中の55才女性, 慢性関節リウマチ患者に典型的な重症筋無力症が出現した. 抗アセチルコリンリセプター抗体は陽性であり, single-fiber EMGも著明な異常を示した. 症状はD-ペニシラミン中止後徐々に軽快した. 本邦では同様の症例がすでに7例報告されており, 諸外国の症例と比較して女性が多数を占めることは同じであるが, わが国では年令層が若く, 少ない量のD-ペニシラミンで発症しているように思われた. またこれらの症例の臨床症状・経過は一般的に考えられているより多様であることが示唆された.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.38.916