末梢血幹細胞採取を受ける患者/ドナーを受け持つ病棟看護師の現状調査 アフェレーシスナースによる教育的介入に関する考察
「はじめに」本邦における同種末梢血幹細胞移植は, 平成12年度の保険収載によって急速に普及し, 平成22年度の非血縁者間への適応拡大を経て徐々に件数を伸ばしている. 日本輸血・細胞治療学会は, アフェレーシスの正しい知識を有し, ドナーと患者への的確な看護を実践し, 安全性の向上に寄与することのできる看護師の育成を目的とした学会認定・アフェレーシスナース制度を平成22年度に発足した. 岡山大学病院は厚生労働省造血幹細胞移植医療体制整備事業における中国ブロック拠点施設であり, 移植件数も多くその種類も多岐にわたる. 末梢血幹細胞採取 (以下, 採取) も, 全国的動向と同様に非血縁者や半合致移植...
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Published in | 日本輸血細胞治療学会誌 Vol. 66; no. 6; pp. 756 - 761 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会
25.12.2020
日本輸血・細胞治療学会 |
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Summary: | 「はじめに」本邦における同種末梢血幹細胞移植は, 平成12年度の保険収載によって急速に普及し, 平成22年度の非血縁者間への適応拡大を経て徐々に件数を伸ばしている. 日本輸血・細胞治療学会は, アフェレーシスの正しい知識を有し, ドナーと患者への的確な看護を実践し, 安全性の向上に寄与することのできる看護師の育成を目的とした学会認定・アフェレーシスナース制度を平成22年度に発足した. 岡山大学病院は厚生労働省造血幹細胞移植医療体制整備事業における中国ブロック拠点施設であり, 移植件数も多くその種類も多岐にわたる. 末梢血幹細胞採取 (以下, 採取) も, 全国的動向と同様に非血縁者や半合致移植の増加に伴い増加傾向である. 平成29年度に輸血部門看護師1名が学会認定・アフェレーシスナースを取得し, 医師や臨床工学技師とともに安全で快適な採取を目指しサポートを行っている. 通常, 採取スケジュールはgranulocyte colony-stimulating factor (以下, G-CSF) 投与4日目または5日目より採取を開始する. |
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ISSN: | 1881-3011 1883-0625 |
DOI: | 10.3925/jjtc.66.756 |