皮膚科を受診した医原性および自然発生クッシング症候群の犬における血液学的検査成績の比較
皮膚科を受診したクッシング症候群の犬40例を対象とし医原性クッシング症候群(医原性)21例と自然発生クッシング症候群(自然発生)19例の血液学的検査成績を比較検討した。血液検査では,自然発生例でリンパ球減少が52.9%,好酸球減少が35.5%,一方医原性ではリンパ球減少が44.0%,好酸球減少が28.0%の症例に認められた。血液化学検査では,自然発生例でALP増加が94.7%,ALT増加が73.3%,高コレステロールが64.7%,高血糖が50.0%,医原性ではALP増加が57.1%,ALT増加が50.0%,高コレステロールが14.3%,高血糖が14.3%の症例に認められた。血液検査における異常...
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Published in | 獣医臨床皮膚科 Vol. 9; no. 1; pp. 9 - 14 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本獣医皮膚科学会
2003
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Subjects | |
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Summary: | 皮膚科を受診したクッシング症候群の犬40例を対象とし医原性クッシング症候群(医原性)21例と自然発生クッシング症候群(自然発生)19例の血液学的検査成績を比較検討した。血液検査では,自然発生例でリンパ球減少が52.9%,好酸球減少が35.5%,一方医原性ではリンパ球減少が44.0%,好酸球減少が28.0%の症例に認められた。血液化学検査では,自然発生例でALP増加が94.7%,ALT増加が73.3%,高コレステロールが64.7%,高血糖が50.0%,医原性ではALP増加が57.1%,ALT増加が50.0%,高コレステロールが14.3%,高血糖が14.3%の症例に認められた。血液検査における異常の頻度は自然発生と医原性症例の間に明らかな差を認めなかったが,血液化学検査の異常は医原性に比べ自然発生で発生頻度が高かった。 |
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ISSN: | 1347-6416 1881-2236 |
DOI: | 10.2736/jjvd.9.9 |