難治性嘔吐に対しオランザピンを使用した経過途中にせん妄, 痙攣が生じた1例
【目的】難治性嘔吐に対しオランザピンを使用し, 経過途中でせん妄, 痙攣が生じた症例を経験したので報告する.【症例】70歳代, 男性. 肺がん. 化学療法後, 持続する嘔気・嘔吐に対し, オランザピンを使用した. せん妄が出現し, その後, 痙攣が出現した. せん妄のリスク因子の除去後もせん妄症状の改善がみられなかった. オランザピン中止後, せん妄症状が改善した. バルプロ酸を使用し, その後痙攣発作は生じなかった.【結論】オランザピン中止後, せん妄は改善し, 痙攣発作も消失したので, オランザピンがせん妄や痙攣発作の要因であった可能性が考えられた....
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Published in | Palliative Care Research Vol. 9; no. 4; pp. 501 - 504 |
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Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本緩和医療学会
2014
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1880-5302 |
DOI | 10.2512/jspm.9.501 |
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Summary: | 【目的】難治性嘔吐に対しオランザピンを使用し, 経過途中でせん妄, 痙攣が生じた症例を経験したので報告する.【症例】70歳代, 男性. 肺がん. 化学療法後, 持続する嘔気・嘔吐に対し, オランザピンを使用した. せん妄が出現し, その後, 痙攣が出現した. せん妄のリスク因子の除去後もせん妄症状の改善がみられなかった. オランザピン中止後, せん妄症状が改善した. バルプロ酸を使用し, その後痙攣発作は生じなかった.【結論】オランザピン中止後, せん妄は改善し, 痙攣発作も消失したので, オランザピンがせん妄や痙攣発作の要因であった可能性が考えられた. |
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ISSN: | 1880-5302 |
DOI: | 10.2512/jspm.9.501 |