臨老式死生観尺度を使用した実務実習を終えた薬学生の死生観に関する意識調査

【目的】緩和医療における薬剤師の積極的な関与が期待されており, 薬学教育において死生観を形成するためのカリキュラム構築が重要である. 本研究は, その基礎的な情報収集として薬学生の死生観に対する意識を明らかにすることを目的とした. 【方法】東京薬科大学薬学部の2011年度6年次生159名に平井ら(2000)の臨老式死生観尺度を使用して, 死生観に対する意識を調査した. 家族, 近親者, 友人, ペットの死に立ち会った経験の有無で各因子スコアを比較し, 関連性をロジスティック回帰分析により解析した. 【結果・結論】対象学生の120名が有効な回答をした(有効回答率75.5%). 友人の死に立ち会っ...

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Published inPalliative Care Research Vol. 8; no. 2; pp. 319 - 325
Main Authors 中島, 由紀, 鈴木, 洋史, 海津, 未希子, 黒田, 誠一郎, 岩瀬, 哲, 中嶋, 須磨子, 杉浦, 宗敏, 内野, 克喜
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本緩和医療学会 2013
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ISSN1880-5302
DOI10.2512/jspm.8.319

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Summary:【目的】緩和医療における薬剤師の積極的な関与が期待されており, 薬学教育において死生観を形成するためのカリキュラム構築が重要である. 本研究は, その基礎的な情報収集として薬学生の死生観に対する意識を明らかにすることを目的とした. 【方法】東京薬科大学薬学部の2011年度6年次生159名に平井ら(2000)の臨老式死生観尺度を使用して, 死生観に対する意識を調査した. 家族, 近親者, 友人, ペットの死に立ち会った経験の有無で各因子スコアを比較し, 関連性をロジスティック回帰分析により解析した. 【結果・結論】対象学生の120名が有効な回答をした(有効回答率75.5%). 友人の死に立ち会った経験がある学生は, 「人生における目的意識」「死への関心」で有意に因子スコアが高かった(p<0.05). 家族などの死に立ち会った経験がある学生は, 「死への関心」と正の相関が, 「死の恐怖・不安」と負の相関が有意に認められた(p<0.05).
ISSN:1880-5302
DOI:10.2512/jspm.8.319